大きな声で独り言をつぶやいています。いろんなことに出会って、いろんなことを感じて・・・。


by norinorigami
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月の砂漠をさばさばと

月の砂漠をさばさばと
北村 薫 おーなり 由子 / 新潮社

表紙に一目ぼれして読んでみた。
絵がかわいいし、タイトルがいい。
作者紹介の写真を見たらおじさんだったのでビックリした。
ミステリーを書く人らしい。
その人が書いたちょっとメルヘンチックなのではないかと想像させる本。
わくわくしながら、ページをめくる。

さきちゃんという小学生とお話をつくることを職業にしているお母さんのお話。
寝るときなどにお母さんが作ったお話を聞くのが大好きなさきちゃん。
これが、男の人が書いた話?とふと感じてしまうくらい母と娘の話がスムーズに心に入ってくる。

お話の中で一番印象に残ったのが台風のときの話。
台風のせいで登校時間が遅れたさきちゃんとお母さんがいろんな話をするのだけれど、その中でさきちゃんが、小さい頃お母さんから怒られた時の事を切り出す。
何故怒られたのかというと、嵐の日なのにわざと窓を開けっ放しにしたことと、水道の水を出しっぱなしにしたこと。

でも、実はそれには理由があったという。
窓を開けていたのは風がすごかったから家の中に入れれば少しは違うんじゃないかと思ったのだという。周囲のお家に吹く風が減るんじゃないかとおもったのだ。
水道の水を出しっぱなしにしたのだって、蛇口がそのまま川につながっていると思っていたのであふれている川の水を少しでも減らそうとしたのだと。

それを聞いて、お母さんは「それなりに理由があるのね」と感心して、怒ったことを誤った。

本当にそうだ。いろんな人がいろんな行動をとるのには理由があるはず。
行動だけ見て、判断するのはちょっと早いのかも。そんなことを感じた。
思い描いていたメルヘンとは違い、日常のリアルさも盛り込まれた、いろんなことを感じさせてもらえる内容だった。

そして、この本のもう一つの魅力は絵。おーなり由子が書いている。
その絵が何だかかわいい。そして、文字と文字の間に女の子がひょこっと出てきてたり、文字の下に絵が書かれていたり、普通の挿絵的なものと違っている。
ほわっとした力が抜けている感じの絵がお話に負けないくらい温かさを感じさせてくれる。

なんだかいいな。
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by norinorigami | 2006-10-21 20:53 | my book